2022年の超個人的な振り返り記録

日誌を見ながら、今年を振り変えります。私にとっては激動の一年でした。自分のために振り返っておく超個人的記録で、オチはありません。成長、カタルシスを得られる何かも、申し訳ありませんがここには在庫しておりません。

今年は、ウェブ制作の個人事業主、neccoのCTO/エンジニア、そして専門学校のウェブ制作授業の講師の3つのわらじを履き、慣れない状況の連続でした。来年はもっとしっかりハンドリングしたいです。

目次

1月

フリーランスとして2021年末から続く仕事をこなしながら新年を迎える。老猫と年を越せたことに安堵しつつ病院通いは続いていた。正月休みをつかって、個人制作アプリ(Kanau)の手入れをしてAngular 11→12にやっとアップデート。

Jamstack系のイベントも増えてきたのを感じ、いよいよ来る年になりそうな予感を感じつつ、ジャムジャム!!Jamstack!!には「microCMS × PHP」のテーマで登壇し、「STUDIOでできないこと」の記事を書く。WordPressをヘッドレスCMSとして使いつつも、ブロックテーマ制作について、どう作るのが正解なのか(そもそも今なのか)まったく分からんなあと思いながら過ごす。 ShopifyのHydrogenに触れるも、Vercelにデプロイできずに撃沈。Oxygenの登場が待たれる(※Oxygenは2022年12月末現在でも一般にはリリースされていないもよう)

そんな中で株式会社neccoさんからジョインのお誘いを頂く。そろそろ次のステップに進もうかと思っていたタイミングだったので、そのまま4月入社に向けて準備をすすめていくことに。

AIがイラストを生成してくれるアプリ、Dreamにプチハマる。

2月

microCMS x PHP(レンタルサーバ)の組み合わせで納品した案件がうまく運用されていて、当初よりもCMSで管理する領域を増やしたいということで引き受けた拡張もスムースに終わる。

Snowmonkeyテーマを使ったサイト制作を進めつつ、こちらはこちらでナレッジが豊富なので良いものだと感じる。

Hydrogenに撃沈したのでShopify Storefront APIやNext.js Commerceまわりをわちゃわちゃした。

WAI-ARIA勉強会に参加しつつ、やっぱり「コードの段階」からじゃ対応としては遅いなと思う。しかしできるところからジワジワとひっそり(勝手に)改善を進めることにした。

伝わるロゴとシンボルの基本」を見て、講座の分かりやすさ、エンタメ性も含めて「伝え上手になること」の大切さを感じる。

息抜きに始めた超兄貴の音ゲーにプチはまる(2022年8月15日をもってサービス終了とのこと)

3月

microCMS x PHPにて、店舗サイトの変則的な営業時間の表示のための小さなプログラムを作る。microCMSは素晴らしい、なんでもすぐに作れるうえに管理画面としての見やすさと安定感は心から信頼できる。複数店舗のサイトがあり、ひとつはPHPのインクルード、もうひとつはSTUDIOサイトでiframeを利用しての組み込みになった。ヘッドレスはいいぞ。

neccoでもHubSpotを業務に活かせないかと考え、まずはForms APIでのデータ収集を取り入れてみる。その他Zapierと組み合わせると予算少なめでも色々できるかも、と気付きを得る。

猫の体調が回復して落ち着いてきた。写真嫌いの夫が「写真とっておこう」と言ってくれたので家族写真を撮った。

4月

necco CTO/フロントエンドエンジニアとしての仕事が始まる。まったく私一人で成したわけではないけれども、一番はじめの大仕事はnecco.coからnecco.incへのドメイン変更だったかもしれない。Google Workspaceの移行というか移植はかなり大変だった。

人生初の秋田訪問もあった。猫介護の都合もあり一泊だけだったけれども秋田を楽しめた。neccoに入りつつも、以前からおつきあいが会ったり約束のあるクライアントのお仕事を続けていて、かなり忙しかった。

書籍「HTML解体新書」や「プロを目指す人のためのTypeScript入門」を読みつつ、こんな本がもっと前からあったらよかったのにな…と思う。さらに「実践 Docker」を読み、無料で公開してもらえてありがたいなとむせび泣く。

電子ペーパーAndroidタブレットBOOX NovaAirCを購入。カラー表示はもちろん、クアデルノにはない自由さと小ささにより、あっという間にメインのメモ端末になる。

毎年この時期は忙しくて結婚記念日を忘れてしまうのだけれども、夫がしっかり覚えていてケーキを買ってきてくれたので思い出せた。もう8周年とは。

5月

「持っておいたほうがいいかな」と思っていた基本情報処理技術者試験を受けた。全く勉強時間をとれなかったけれども、どうにか問題集を解きつつ、無理そうなところはバッサリあきらめ、伸ばせそうなところを着実に点を取る作戦で行った。来年からはどうも試験方式が変わって取りやすくなりそう?という話も小耳に挟みつつ、合格できたので終わりよければ全て良しとする。

AIで自撮りをイラストっぽくしてくれるアプリにちょっとハマる。AI とイラストについて、実用の可能性を感じ始めた。

microCMSの拡張フィールドに興味を持ち始め、StripeやShopify連携などを試す。とあるヘッドレスWordPressではひたすらACFでブロックを作っていた。

STUDIO OPEN 2022にて、API連携機能等が発表され、どちらも大好きなmicroCMS と STUDIOを直接組み合わせることができるようになり、もはや推し同士の結婚といっても過言ではないのでは!?とはしゃぐ。何となくやってみようと思ったらできたので、STUDIOのChrome拡張機能を公開した。

これまでの暮らしと比べて人付き合いやミーティングが多くなってきていて、身体と精神がついてこず、その面でかなり疲れていた(もう慣れた)

6月

Notionでできることが増えているし、以前よりも使い勝手が良くなっていることにふと気付いてプチハマりする。STUDIO 4.0のアーリーアクセスに参加でき、かなり実験的だとは感じたけれどもリフレッシュにはなった。

このころAWS AmplifyでのJamstackに挑戦しており、プレビュー等も含めてどう作るかをかなり必死に考えていた。手軽さではやっぱりVercelがイイねと思う。

仕事としては実装、実装、実装だったけれども、あまり周囲に気を回せていなかったと改めて振り返る。取締役になって2ヶ月経ち、はたして取り締まれているかとか、ぜんぜん役に立てていないのでは、という焦燥感が強かった。外の人から中の人になったことで、私が他の社員に甘えすぎていないだろうか、などと考えていた。

ノーコードツール座談会に出る。機は熟したのでは、という気持ちと、まだまだ競合が足りない未成熟な市場では、という考えが交錯した。

7月

ある方にオススメされた書籍「伝わる!揺さぶる!文章を書く」を読む。仕事のコミュニケーションの取り方、問いの立て方の参考になった。

これまでJetBrains系のテキストエディタを使っていたものを、neccoの他メンバーと同じVS Codeに変更した。本音では、JetBrainsはいいぞ、の気持ちは消せないけれど、VS Codeが業界スタンダードではあるのでこちらに揃えるという判断は変えない。円安で増え続ける経費を考えても、無料は強い。

React x Ionic x microCMSでiOSアプリを作るために試行錯誤していた。普段Next.jsを使っていたのでReact単体は経験がなく、なるほどと。同じ頃、自分のアプリもAngular12→13にやっとアップデートした。

Google Apps Scriptに可能性を感じて遊んでいた。各種API、特にSlackと何かとの連携。何かと何かを組み合わせて動かすのは楽しいものだ。

Studio Displayを購入。Intel iMacをメイン機にしていたものを売り払い、M2 Macbook Airをメイン機にして、移動が多くなる生活に備える。

豪州に住む父が何年ぶりかに日本に来られたことに、ようやくここ数年の「自粛と隔離」の終わりの兆しを感じられた。けっきょくはその後もまだ対策は続くことになるのだけれど。

8月

月末から授業を開始する、専門学校の講師業に向けて準備を進める。大人向けの単発講座は経験があるものの、学生に長期的に何かを教えるのは初めてのこと。一回約3時間の授業を週に2回、ということで、正直なところ、どう組み立てるのが良いのか迷っていた。

3ヶ月後の私からこのときの私に言いたいのは「焦らなくていいんだよ」ということ。単発講座の方々と、学校に通う方々はやっぱり取り組み方もかなり異なる。単発講座ではどうしても「伝えたいことがたくさんあるんだ〜ッ」となってしまうけれど、連続ならある程度は次に回していけばいいし、別の機会でフォローもできるのだと分かった。それよりも、対話性が足りなかったと今になって思うし、これは今でも難しいな。

この頃、Astroを知り、静的サイトジェネレーター大好き人間としてしびれまくった。これぞ生きる喜び。現代の静的サイトジェネレーターとして各種JavaScriptフレームワークを受け入れる柔軟性もありつつ、ストイックにHTMLを生成することもできる。Astroはいいぞ。

といいつつも、これまでmicroCMSとJekyllで動かしていたアプリのLPはSTUDIOのAPI連携の方に繋げてみることにした。Astroもいいが、ノーコードとヘッドレスCMSの組み合わせもそれはそれでやってみたかったので。

9月

講師業で久々に定期外出をし、くたくたになっていた。neccoの仕事、そして個人事業の仕事とのバランスの取り方が本当に難しいと感じた。地味に洋服にかける費用が増えた。どれだけ久しぶりに外に出たんだ、という話だけれど、小奇麗にしておかなければとも思った。

授業の準備にもかなりの時間がかかってしまっていた。その場で臨機応変に引き出しからポンポン出して整理した状態で板書できるならば準備はそれほど要らないのだろうけど。要訓練。

「検証用には端末が多い方がいいよね」という名目でAndroid端末のNothing Phone (1)を購入した。ゲーム等はしないし、検証&緊急時用として、ちょうど良い端末だと感じている。そして「常時点灯と紫色と来れば買うしか」とiPhone 16を買った。

この頃はAppStoreの リジェクト「minimum functionality」でワタワタしていた。機能がないなら追加するしかあるまい。そして個人事業の方でたまたまこの時期になってしまった重めの作業があり、キューキュー言いながらもどうにかこなしていた。

MacでのWindowsブラウザ検証のために長年使っていたVM Ware FusionをParallelsに乗り換えた。完全に気分で乗り換えた。たまにならBrowserStackでイケるのではと思いつつ(色んなバージョンで検証できるし)、しかしちゃんと検証したければ毎月数千円コースになってしまうし、万が一今後、確定申告か何かでWin機が必要になった時に使いやすいのはマシン内の仮想環境だな、と。

Notion座談会のSTUDIO勉強回にお邪魔する。

10月

講師業と実務と、色々なものを毎日出し切って頭がからっぽになっていたようで、記録がほとんど残っていない。インプットの記録もない。InstagramのAPIと格闘した記録だけは少し残っていた。

Coder’s Highに登壇した。良いイベントでした。ウェブ制作の領域や手法がどんどん広がっていく。そして、過去のオフラインCSS Niteを思い返して、多様な短いセッションが続く系は、やはりオフラインも楽しそうと思った。

そんなところにオフラインイベントのDIST 37「マークアップな夜」があり、聴講参加できた。オフラインの良さを満喫しつつ、今度はオンラインにはオンラインの良さがあるよなと再び思う。

もろもろ明けて世の中が元通りオフラインが当たり前に戻るだろうか、それが理想なのだろうか、と考えた。

11月

疲れがどうにもならずに、マッサージに散財する傾向が出てきた。シンプルに体調が悪かったのもあるけれど、そうでもしなければ「反応する義務」から逃れられないような気がしていた。歯科治療を受けながらSlackで返事していて我ながらどうかと思った。

記録を見ても「爪を切る」「シャワーあびる」など、人として最低限にもほどがある内容をクリアできるように頑張っていた。個人事業の方でも疲れが極まっていたので折衷案について相談したり、様々な方に相談しつつどうにか生きていた。

授業でも、休憩時間終了後の始業のチャイムに気付かないとか(めちゃめちゃ謝りました…本当にすみません)あるいはとんでもない場所に貴重品を置き忘れるなど、自分の限界を超えていた。起きながら寝ていた。

心躍る何かとして、Atmoph Windowのアップデートによってこれまでの不満が解消されたというメモが残っていた。

12月

ノーコードでウェブ制作 STUDIOプロフェッショナル実践入門」に登壇。資料制作の際にも改めてSTUDIOの仕様を調べ直し、進化速度にシビレる。この登壇でもって、私の中でも、ファンとしてSTUDIOに関して一区切りついたような気持ちになった。きっとSTUDIOの中の人も、常に次を見ているんだろうな。

色々と訳あって更なる長時間労働になっていた。お行儀が悪いし夫にも悪いなと思いつつ、ご飯を食べながらコードを書く。準備する。そしてVueなんもわからんの連続で泣く…でも、最近のVueはずいぶんと便利になっているもよう。

取引先に時差が生まれたりもあり、そうすると「どっちかの夜は昼間」ではないけれども夜に反応せねばな、という面もたまには出てきたりもする。

いっぽう年末になると世間的に仕事納めになるので、私も休みらしくコードを書いている。休業期間はゆったりとした心で仕事ができていい。仕事だけではなくて、趣味のアプリにも時間を使えている。

イベントシーズンで夜の外出等が増えると猫介護に支障が出るので、やりくりに難を感じた。仕事と家庭のバランスも含めて、このままだと夫とも良い関係は築けなくなりそうな予感はある。

来年はもう少し「良き指導者」「よき妻」でいられるような余裕を持ちたい。思慮深く。

その他

2022年の春夏ぐらいまでは、ウェブサイトの制作業界的に「補助金特需」があったように思う。

しかし、送られてくる迷惑営業メールの増加を見ながら、秋ごろからは実はちょっと暇がある制作会社が増えているのでは?と、感じている。

そもそも、高齢化、需要減、増税、など、失われたン十年でマイナスしかない状況ではありましたが、特需もなくなれば、いよいよ踏ん張りどき。ウェブ制作業界の淘汰の時の訪れ?に、ある意味ワクワク。

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